試問の傾向と対策メモ

色々な卒論の第1章を読んでもらい,諸々修正をかける.第1章だけは絶対に理解させる必要があるから….

んで,自分用のメモも兼ねて,卒論発表に向けてやるべきだと思ったことをまとめておく.

  • 卒論の第1章(はじめに)と終章(まとめ)は,用語の定義・ロジックも含めて,よーーーーーーーーーーーーーく練って書くべき.これはスライドを作る上でも非常に重要であるし,まともな質問をしてもらうために重要.ここが練られていない発表は印象が悪いし,「研究の意義がわからなかった」とか「その研究なんの意味あるんですか」とか「前提がよくわからないんですけど」とかいう厳しい質問が来ることになりかねない.研究の背景や目的・既存手法の問題点などはおろそかになりがちだが,ここをおろそかにすると,当たり前だけど間違いなく印象悪い.ちょっとでも意味のわからない用語が出て来るのであれば必ず調べておく(というか,意味のわからない言葉は最初から論文に書くなという話ではあるが).
  • 論文の第1章だけはなるべく広い分野の人たちに読んでもらって,「今現在(論文以前に)わかっていることは何か」「どういう問いをたてたのか」「その問いに答えるために,自分が新しくやったことは何か(何を実装したのかなど)」「ざっくりどういう結果が得られたのか,最初の問いに対する答えは何か(どういう評価をして,どうだったのか)」が明確にわかるかどうか確認してもらうこと.これで「全然わからなかった」などと言われるような論文だと困る.卒論は,必ずしもその分野に詳しくない人が読むかもしれない(しかも審査するかもしれない)ことに注意する必要がある.研究の意義を説得するのに,「専門分野が違う人が読んでも,わからないでしょ」は通用しない.もちろん細かい手法については仕方ないかもしれないが,「自分の研究には意義があるんだ」ということが,学部・学年が同じぐらいでかつ極端にバカな人でない限り,なんとしてでも理解してもらえるように書く.(現実には無理かもしれなくても,それぐらいの気概で)
  • 実験・測定がある人は,その方法の妥当性を確認しておくこと.研究の目的(何を明らかにしたいのか)に照らし合わせて,なぜその測定方法で良いのか,なぜそれで結論が導かれるのか,それで穴はないのかということを,よく確認しておくこと.計算量を評価した場合は,最悪計算量をとったのか,平均計算量をとったのか,最善計算量をとったのか(一般的に最善計算量はあまり意味がない).なぜその方法で最悪計算量・平均計算量がとれるのか.入力の形は一般的な場合を広く実験したのか,特殊な場合に限って実験したのか.特殊な場合に限ったとしたら,なぜそれで良いのかなど.
  • システムを作る系の研究を行なっている場合は,この研究は誰に嬉しいのかということが,できるだけ具体的に答えられるようによく練っておくこと(できるだけ存在性が明確な答えを言うこと.「……な人」と答えたはいいけど「そんな人いるの?」とならないものがよい).それ以外の研究でも,研究の想定する応用先(こういうことに使えそう)とかは,一つか二つぐらい考えておくべき.1
  • 何か既存のシステムを改善する系の研究を行なっている人は,既存のシステムの有名な応用先や関連する成果,自分の研究との差分を明確に答えられるようにしておくこと.また,既存システムの何が問題なのか,客観的な視点のものと主観的な視点のものを用意しておくと良いと思う(主観的な視点のものというのは,例えば「自分が実際に…のために使って見たら,…がダメだと思った」というエピソードなど).

閑話休題.今日はパネポンの調子が悪い.


  1. その際,安直に「教育用」などと言わないこと.教育の世界には教育の世界の知見があるので,教育の人がいたらフルボッコにあうことがある.これでフルボッコに会った人を知っている.